2008年5月10日(土) -5月18日(日)
12:00 - 19:00(土・日・祝 〜18:00) 月曜休
●昨年に続き、根付師の齋藤昌寛さんをお迎えしての展覧会を開催させて頂きます。作家にとって、二度目の個展開催。1年間の修練の成果が問われる作品発表です。根付彫刻は、1作品の制作に、日数が長くかかるため、1年間といっても、作品の数はそんなにたくさん作られるわけではありません。そのため、やはりひとつひとつの作品制作の中で、自問自答を繰り返し、着実にステップアップしていくことが必要なのではないでしょうか。厳しいものだと思います。 今回の展では、昨年も出品された「麒麟」「獏」「獅子」といった同じ題材に、敢えて再挑戦しています。過去の自分と比較しようという気持ちの現れです。 上記の3点の他、「河童」「竜」「水犀」などの空想上の生き物、「雉子」「象」「馬」「アシカ」などの動物など、十数点がならびます。(象牙のストラップもいくつかあります。) ※更に詳しくは「根津の根付屋」にて。
●根付とは? 「根付」は、江戸時代に最盛期を迎えた装飾工芸品、袋物や印篭などを携帯するための滑り止めです。小さなサイズの中に、さまざまな題材・図柄が彫り込まれ、人々を魅了してきました。着物を日常的に着る事が少なくなった現代では、どのような存在意義を作品に見い出すかが問われています。精巧に彫刻された芸術品・オブジェ的な価値を求めるのか?あるいは、元来の実用にこだわった美を守り続けていくのか?とても難しいところです。 しかしながら、作品が「根付である」ということによる制約(実用に耐えるような形の工夫・大きさ・強度などの要素)によって、他の彫刻作品には無い立体作品としてのフォルムの面白さを持ち得ているのだろうと思います。そして、一番の魅力的な特徴は、触って楽しむ立体芸術であるという事です。このように、掌に包み込んで味わう芸術作品は、他に少ないのではないでしょうか。視覚、触覚にまでこだわった彫刻作品が「根付」なのです。