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根付彫刻展
しょうじ/空観
2006年12月6日(水)〜12月17(日)
12:00pm〜8:00pm(土日〜6:00pm)
●ご挨拶
 このたび、ギャラリー花影抄では、根付作家のしょうじさんをお迎えしての作品展を開催させて頂く運びとなりました。長い間、開催を楽しみにしていた展覧会です。作家にとっても、根付彫刻の初個展ということで、銘を「空観」と改め、今回の展覧会に臨みます。
     
『風神』
 しょうじさんの根付の魅力は、なんと言っても滑らかで鋭い彫り、それとコミカルでキャラクター的な表情にあります。軽やかなで楽しい印象の根付というのは、今までの現代根付の中には、意外に少なかったのではないかと思うのです。どうしてもどこかで、ちょっと湿った感じがでてくる事が多いわけですが、しょうじさんの根付を前にしていると、どの作品も、とても風通しが良い明るい感じがします。ドライな、あるいはクールな印象と言っても良いかもしれません。眺めていて、気持ちの良い作品の数々です。  
 
     
『雷神』
 しょうじさんの作品をインターネット上でご覧になったことのある方も多いのではないでしょうか。作家HP「根付/掌の森羅万象」デザインのお仕事をなさっておられる事もあり、エンターテインメント性に溢れる作りのWebページになっています。私達も、インターネットとお客様の紹介で、しょうじさんの作品を知りました。
 最初にホームページで、作品を拝見した時の驚きは、よく覚えています。しなやかな彫刻の技術にも大変衝撃を受けたことも確かなのですが、そのホームページから、何か今までの「根付の世界」の雰囲気を一新するような印象を持ったのでした。実際に御会いしてみて、さらにその印象は強くなりました。
『つき待ち』 『金魚』
 作家としてのデビュー展をこうして迎えるわけですが、今までにいなかったタイプの根付作家が誕生しようとしているのかもしれません。しょうじさんの今後を本当に、楽しみに見守っていきたいと私共も願っています。
 皆様の御来場を心よりお待ち申し上げております。
●作家による作品解説●

『風神』H3.3cm×W4.1cm 
風神は、人間が恐れを抱いていた自然現象を神格化したもので、古くから尊崇されてきました。仏教界いては初め雷神とともに風神は悪魔神とされ、千手観音を守護する二十八部衆によって降伏させられ家来となったとされ、天部に属します。京都・蓮華王院(三十三間堂)の国宝「風神・雷神像」は鎌倉美術の白眉として後世の俵屋宗達らに影響を与えました。風神雷神はいつも一緒ですが、雷神の太鼓は風人にも騒々しく、風神も耳をふさいでしまうほどです。

『雷神』H3.2cm×W3.9cm
風神と対で表現されることが多い雷神ですが、天からの強い閃光を放つことから古代中国では天の怒りの象徴とされました。また、台風や雷は季節の変わり目に起こることから、世界を再生させる役割を持っていると信じられていました。風神の大風に雷神も吹き飛ばされないように必死です。

『つき待ち』H3.2cm×W3.9cm
月の満ち欠けは神秘的で呪術的な信仰の対象でした。紫式部も月を眺めながら「源氏物語」の着想を得たといいます。月見という風習は世界でも珍しいようですが、月の美しさを愛でる心だけは大切にしたいものです。月中の兎は満月の時だけ姿を見せるので寝過ごしてしまったのかも知れません。準備万端に支度した兎も目が覚めるころ「つき」も揚がるでしょう。

『金魚』H3.5cm×W3.5cm
夏の風物詩の代表といえば金魚。その優美にたゆたう姿は涼しげな印象を与えます。奈良の大和郡山の名産として知られています。
【作家紹介】
しょうじ/空観・・・1997年頃より根付彫刻を始める。初個展。