幕末、明治の彫刻師「尾崎谷斎 展」嶌谷コレクション

2009年11月6日(金)〜8日(日)

■このたび、Gallery花影抄では、個人コレクションによる「尾𥔎谷斎」の展覧会を開催させて頂く運びとなりました。

今回の展覧会は、個人の蒐集家の方のコレクションによる販売目的でない作品鑑賞展です。こういう展覧会をするというのは、花影抄では、今回がはじめての試みです。谷斎の魅力を愛する方々は、数多くおられることと思いますが、蒐集家・愛好家の方々のみならず、作り手の方々も含め、是非多くの皆様に会場に足をお運び頂き、谷斎作品の魅力に触れて頂きたいと願っております。

記念に小冊子も発行いたします。
※遠方の方でご希望のおありの場合は、eメールなどでお問合せ下さいませ。

何卒、宜しくお願い申し上げます。

□展覧会開催にあたって
私が尾﨑谷斎の事績を調べ始めて十年が経ちました。その切っ掛けを作ったのは、角彫り根付の名人秋山言齋氏でした。彼の四十年に及ぶ根付作りの始まりは、谷斎作品のあっさりとした粋人好みの作風に触発されたものでした。
ある時、私は言齋氏から谷斎の人物像についてもっと詳しく知りたいので調べて欲しいと言われたのです。谷斎についてはごく僅かしか足跡が残されていないと思っていましたので、これは難問だなと始めは思いましたが、少しずつ調べてゆくに従い、逸話に富んだ人物像に魅了され思わず引き込まれてゆきました。谷斎の反骨精神と、物に拘らない姿勢は作品に自ずと表れています。それは根付ばかりではありません。煙管筒、櫛、簪、また線香立など煎茶道具までに及んでいます。。作品の全てから溢れんばかりの個性が滲み出ている筈です。
ささやかな展示会ではありますが、御高覧いただければ幸いと存じます。

                 平成21(2009)年11 月吉日
嶌谷洋一