かわさきみなみ展「どこに いるの」

2013年5月25日(土)~6月2日(日)
休廊 5/30(木)
13:00~19:00(最終日は18:00まで)




■この度Gallery花影抄では5月25日から6月2日までかわさきみなみ展を開催いたします。
かわさきは、昨年女子美術大学を卒業、卒業制作では白い犬の立体作品を制作しました。
この白い犬のシリーズは、昨年6月に行われた当ギャラリ-での個展にても継続して制作、発表され、
その後越後妻有アートトリエンナーレや、埼玉県立近代美術館で行なわれた、ネビュラ展でも 展示され
たくさんの方に、見て頂く機会に恵まれました。

今回の個展では、昨年の個展後に始めた日々のドローイングから、少しずつ湧き出て出来上 がってきた
世界を土台に、大小の作品を展示します。生き物の温かさ、柔らかさを表現するのにとても適した素材だとかわさき自身が感じている羊毛を使い今回も作品を制作しています。


かわさきの作品の魅力はその顔の表情からも窺えるように、かわいいだけではない絶妙さにあ ります。
犬が好きな人は、かわいらしい表情はもちろん、決してかわいいとはいえないような表情にもかわいいという感情を抱いたりしますが、そうした、ありきたりのかわいらしさだけではない、はっとするような生々しい表情が表現されています。

犬達は、何をそこで感じているのか、居心地が良いのか、悪いのか…一見何だかわからな い、実態の
わからない"そこ"に居る犬は、かわさき自身の、迷いやもがいている様子と共に、幸せな自分の状態をもすべて表しているように見ることが出来ます。言葉にすることが出来ないけれども、造形 として表現する事は出来る、作家自身が言葉の代わりとして、この犬達で表現しているのは、自分の内側をのぞいている作業なのかもしれません。その作家自身の内側を投影する作品の魅力は、かわさきの犬に対する愛情と自身の造形力に支えられているのです。

この実態のわからない世界をのぞきに、かわさきみなみ展へと足をお運びくださいますよう、ご案内申し上げます。
作家も個展期間中は在廊しております。ご高覧いただけましたら幸いです。

(担当:木塚)