寒戸の婆

Samuto no Baba (The Crone of Samuto — from Tales of Tōno)

題名
寒戸の婆
大きさ
5.0 × 4.7 × 2.0 cm
素材
鹿角
価格
253,000円(税込)
制作年
令和8(2026)年
管理番号
kom26041701
備考
作家より
『遠野物語』の一節「寒戸の婆」より。寒戸のある家の娘が梨の木の下に草履を残したまま行方知れずとなった。三十年の月日が経ち、ある風の強い日、親類の集まったその家に娘は突如帰ってきた。娘はみすぼらしい老婆となっていた。「皆の顔を見たくて来た」。そういうと老婆は去っていった。それから遠野では風の強い日は寒戸の婆が帰ってきそうな日という。遠野の民話で伝わる物悲しく切ない神隠しの話。娘は山の神にさらわれたのだと地元では語られている。実際には寒戸という地名ではなく、松崎村の登戸という土地の話で、遠野物語の元となった話では老婆は肌に苔が生えた山姥のような姿で、毎年山の土産を持って訪れるようになる。家の者は餅等を持たせてやるが、もう来ないようにまじないを施すと老婆は二度と来なかったという。実際に遠野を旅行して、遠野で見た様々なものを作品に込めた。
道端に並ぶ山神と刻まれた石碑、山への信仰の証。老婆に持たせたのは家の者が渡した餅、干し餅という角餅を紐で縛った郷土料理。各所で見た風車も印象的だったので、家の子供が老婆に持たせる場面を想像してみた。(狛)

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