路辺ニ鼠

Rohen ni Nezumi (A Rat on the Roadside)

題名
路辺ニ鼠
大きさ
5.0 × 3.6 × 3.3 cm
素材
鹿角 象嵌:人工大理石
価格
176,000 円(税込)御売約済
制作年
令和6(2024)年
管理番号
ktk24112501
備考
作家より
ここ最近、18〜19世紀あたりのアンティーク根付作品を参考に制作することが多いのですが、今回はその中でもネズミがいる風景作品から着想を得て制作してみました。それらの参考作品はネズミが食べ物の上に乗り、齧っているような典型的なイメージに沿った構図なのですが、制作された年代(江戸後期〜明治初期あたり)を考えると、そのときの一般家庭にはよく見かけられる、当時の風俗を表す光景のひとつだったのかなと推測しています。そのときの作り手が日常的に見ていた光景が根付というメディアを通して100年〜200年という時間を超えて我々の元に届いていると思うと、ロマンだよなぁと感じつつも、ここでふと「では自分の作品はどうあるべきか?」と鑑みるに至ります。もし自作品が100年先に運良く残ったとして、私たちが生きているこの時代の雰囲気みたいなものをネズミというモチーフを通して未来に伝えられるとしたら。そんな考えを元に自分自身が唯一野生のネズミを目撃した場所、新宿は歌舞伎町のアスファルトを参考に「都市という野生の中で生きるネズミ」を制作しました。少しだけ作者としての妄想というか、未来への予測を込め「彼らは成長限界を超えて大きくなっている」という要素を入れてみています。(カタクラケンタ)

※作品については、お気軽にお問い合わせください。