十二支 辰 2024

Jūni-shi, Tatsu 2024 (Zodiac Signs, Dragon 2024)

題名
十二支 辰 2024
サイズ
6.2 × 4.7 × 3.3 cm
素材
樹脂(レジン)
価格
販売済
制作年
令和5(2023)年
管理番号
mra23120701
備考
限定10体完売
作家より
干支根付も無事に5年目を迎え「辰」の登場と相成りました。 龍のモチーフの根付は何度か制作してきましたが、この龍以上に悩ましく、難しく、そして心踊るモチーフはそうはありません。 加えてこのシリーズの恒例であり“縛りプレイ”の一環でもある「組ませる動物」問題がいつも以上に悩ましく、それは「候補はたくさんあるが、そのどれもがベストというには弱いかもな……」という思考の負のループに陥ってしまうというものでした。ですがそれも実に僕らしい最適解に辿り着くことができ、今はとても満足した気持ちでおります。
さて、というわけで「辰」。 僕は今までの龍モチーフの僕の作品の中ではとても気に入っていて、ひとつはリアル(生物としてのリアル感)すぎないこと、それから僕ならではのバランスに落とし込めたこと、そして前述の寄り添わせた生き物の選択のちょうど良さ、が僕のなかではなんとも心地よく、今作りたいと思っている雰囲気にピタリとはまった気がしたからです。
龍は実在の動物ではありませんから、いままでずっとどこかに戯画的な要素を入れ、あまり生々しくしない方向で制作してきました。今回もそれを踏襲しつつ新しい表現も試みました。口を開いた龍は根付では初めてです。また今回は遠近感の要素もいつもよりも意識して取り込みました。また、僕が龍を作る際どうしても意識してしまう動物である「ワニ」の存在は今回もいろいろなところににじみ出ていると思うのですが、それをうまく取り込みながら、戯画的な龍の姿を表現できたと思っている次第です。
それから添わせた生物ですが、今回はアジアアロワナとポリプテルス・エンドリケリーです。どちらもアクアリストの間では龍と呼ばれることのある古代魚で、そのどちらとも僕のフィバリットモチーフのひとつです。それをどちらか1種だけではなく2つとも盛り込んだときに、なんとも言えない満足感(とても私的な満足感ですが)を得ました。と同時にこれは僕ならではな表現になったな、という確信も得たのでした。
僕の今の表現がたくさん詰まった作品です。 守亜)

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