鯖嫌い

Saba-Girai (Crow-Billed Goblin : Teng Dislike Mackerel)

題名
鯖嫌い
サイズ
10.2 x 2.2 x 1.6 cm
素材
鹿角 象嵌:黒水牛角、黒檀
価格
販売済
制作年
令和元(2019)年
管理番号
znm19061402
備考
作品解説
天狗は鯖を嫌うという伝説があります。
柳田国男の『山の人生』(大正15年)には、石川県の能美郡遊泉寺村で老人が神隠しに遭ったとき、村人が「鯖食った伊右衛門やい」と口々に唱えて探し歩いた、と書かれています。柳田のこの記述で、近代民俗学の分野から「天狗の鯖嫌い」は民間に広がっていったと考えられますが、歴史的に絵画や工芸の題材になってはおらず、この三昧の根付は同モチーフ初めての工芸化といえるかもしれません。
なぜ天狗は鯖が嫌いかということに関しては、鯖は古来より「産飯(サバ)」という音から転じて特別な霊力を宿す神饌と考えられていたようです。神に供える霊力が、人間を攫ったり悪戯をしたりの害を与える妖怪・天狗にとっては毒になるという考え方となり、「天狗は鯖を嫌う」発想に結びついたのでしょう。