道甫 根付彫刻展
洞窟主義 —グロティズム—

2023年6月17日[土]~25日[日]  ※19日[月]休
13:00〜19:00(最終日〜18:00まで)



【作家の言葉】 

洞窟、それは異界に続く境界。

作家は心に洞窟を持っている。
それは今まで作者の観測したモノが渦巻く混沌がある。

そこで発掘したものが作品になる。

洞窟から発掘した少し怪しい感じの博物館にあるような遺物。

そのようなテーマで根付を展示します。

(道甫)


【ギャラリーより】 

このたび、花影抄/根津の根付屋は、現代根付作家・道甫さんの個展を開催いたします。
道甫さんは、大阪芸術大学在学中に根付の特別講義を受け、学内で開催された根付コンペティションに挑戦するところから、根付作家としてのキャリアをスタートしました。高円宮家根付コレクションや京都清宗根付館の展示作品やを鑑賞するような体験から、古根付・現代根付の双方に通じる魅力を考え続け、制作を続けてきました。

現代においては根付との最初の接点は、おそらく装身具として実用されている状態ではなく、展示された物として観る体験がほとんどではないか?と思います。蒐集され美術館や博物館に並べられる「作品・物」を鑑賞する時、その「物」に宿る特別な雰囲気や存在感を鑑賞者は受け取ります。博物館などで展示される遺跡などからの発掘物が纏う強い存在感、それはいったいなんでしょうか。道甫さんは今回の展示内容を考えるにあたり、ヴンダーカンマー(15〜18世紀にかけてヨーロッパで作られていた様々な珍品を集めた博物陳列室)の例を口に出していました。人為的な意味や情報がなく、ただ物が並べられた状態から感じられる強い魅力がそこにあるのでしょう。制作とは作家自身の脳内にある今までに体感して得たものが、まるで洞窟や遺跡のように埋まっており、それを掘り出す、彫り出していくようなことでもあると言います。

今回の個展タイトル「洞窟主義 グロティズム(作家による造語)」は、彼が長く表現テーマのひとつともしている「グロテスク様式」やその語源の「グロット」という西洋の庭園に造られる人工洞窟を表わす言葉(その起源は古代ギリシア、ローマにさかのぼり当時は神々の聖所としての意味をもち,冥界への入口とも考えられていたそうです。)から着想を得てつけられました。

今回の個展は、洞窟や遺跡から発掘された「物」を博物館に並べるような感覚で構成されます。「物」の存在感、根付の魅力を問うような姿勢で新作6点を展示します。
(花影抄/根津の根付屋 橋本達士)

【ご来廊に関してのご注意点、お願い】

予約なしでご来場いただけます。

ギャラリースペースおよび店内は、換気扇を使用し、窓を開け、
サーキュレーターを各所に配置し換気に気を付けております。
入店時の手指の消毒、マスク着用はこれまで通り、ご協力をお願いいたします。
少しでも体調に不安のある方は、来店をご遠慮くださいませ
(小さなものであっても咳の症状がある、微熱がある、頭痛がある等、
普段と体調の差異を感じられる場合)。
皆様のご協力を賜りますようお願い申し上げます。

ご質問等ございましたらお問い合わせください。

花影抄/根津の根付屋
03-3827-1323
netsukeya@hanakagesho.com
mail@hanakagesho.com