升展 根付の心根

2010年3月27日(土)ー4月4日(日)/4月1日(木)休
13:00~19:00/最終日~18:00


■根付作家 升(NOBORU)の根付の展覧会。

2005年の初個展、07年の二人展につづく、二年ぶりの、展覧会形式での作品発表。

元来、根付には、実用の道具としての機能がかかせないものであったが、それとは別に、掌の中で弄ぶような「玩具的」な楽しみもあったに違いない。升は、この数年、多くの玩具の展覧会などを見て回り、その素朴であたたかな世界に、とても惹かれてきたと言う。本展も、作者のそういう想い・考え方が、よく見てとれる内容になっていると感じる。

今回の展示は、特に展示方法にもこだわった。自身の作品世界を広がりをもって見せるための様々な趣向を凝らす。展示総数は、根付・ストラップ・オブジェなど、およそ200点に及ぶ。


■作家の言葉 升(NOBORU)

ここ壱弐年、「素」の自分が作りたいと思う「もの」、自分の個性を率直に表現する事に努めてきました。真っ白で「自分」が「自分自身」でしかなかった五年前(初個展)への原点回帰的なものと、アーティスティックなもの、時事的社会派もの、実験的習作をも含め、作りためていたものを展示いたします。

昔、「根付」の大半は、保管に無頓着で、そこら辺に転がしておく程の安価で身近な実用品だった訳でして、今回の展示も、そのジャンルに近い「根付」です。是非、お気軽に手のひらの中で転がしながら、ご自由にご覧下さい。


■略歴・作家紹介

升 Noboru

1948年生まれ(東京都)
東京都在住

□根付彫刻・ストラップ・からくり作品などを制作。

□個展
2005年 根付彫刻展『升の世界〜手中に遊ぶ仲間たち〜』花影抄・根津

□グループ展など
2006年 「干支根付彫刻展 〜えとせとら〜」花影抄・根津
2007年 「 二人展・升/古月」根津・花影抄

□メディア/書籍掲載
2006年 「Bien /vol,38」特集:触れろや、遊べや!根付・驚異のミクロ世界
     ・「新人根付作家座談会/in Gallery花影抄」藝術出版社


□会社員を経て、根付制作を始める。
2001年頃 静嘉堂文庫美術館「江戸のデザイン展—初公開 印籠・根付コレクション—」を見る。
      ※これをきっかけとして、根付制作への興味を持つ。
2002年〜 新宿・朝日カルチャー「現代根付教室」にて、駒田柳之・黒岩明両氏により
      根付彫刻を学び、現在も在籍中。

□所属/国際根付彫刻会会員