「 永島信也展 mixture 」

2011.3.19(土)~27(日)/22(火)休廊
13:00~19:00/最終日~18:00



■日本の伝統美術工芸品の「根付」に造形を学びつつ、手のひらサイズの感覚の中で、どのような表現ができるか模索中の永島。大学卒業後初となった前回の個展では、自分にとっての憧れの存在として、爬虫類などの生物やアニメから出て来たような女性のイメージを彫り出してみせた。二回目の本展では、タイトルを「mixture」とした。永島作品の中に、ダブルイメージの融合するものがしばしば見られるわけだが、自身の作品の在り方を考える上で、実用の美として生まれ手のひらで愛玩される「根付芸術」と「現代に生きる自身の世界観」のさらなる融合を目指すことと思われる。

担当:橋本

■作家の言葉:永島信也

思えば、幼い頃から小さな怪獣のおもちゃを肌身離さず持ち歩いていました。その頃から、立体物に対してのこだわりのようなものがあったように思えます。そのおもちゃのモチーフが怪獣や恐竜、そしてキャラクターなどの空想上、あるいは現在は存在しないものが多かったのは単なる偶然ではなかったのでしょう。自分の中で、触ることの出来るということはそれが確かに存在している証明であり、そのことがたまらなくうれしかったのです。根付を作り始めて二年になりますが、改めてその感覚の持つ魅力を実感しています。掌の中で手触りを確かめ、愛玩する。かたち、質感が手になじむ感覚はその存在がにそこに在る事を教えてくれます。

■略歴・作家紹介

1986年 島根県出身
現在、千葉県在住。

2006年3月 松江工業高等専門学校卒業
2010年4月 京都造形芸術大学卒業

□個展
2009年「ボン・ヴォヤージュ」 (ギャラリーはねうさぎ/京都)
2010年「永島信也 ー変温動物ー」(Gallery花影抄/根津)

□グループ展
2007年 『甑島で、つくる。 KOSHIKI ART EXHIBITION 2007』 (甑島/鹿児島)
    「分岐展」 (ギャラリーbe京都/京都)
2008年「U.S.E」 (ギャラリーマロニエ/京都)
2009年「SPACE」 (ギャラリーマロニエ/京都)
   「木彫展」 (idギャラリー/京都)

□公募展
2010年 「第3回 現代木彫根付芸術祭」飛騨高山・光記念館


□中学生の頃、バスフィッシングのルアーを作ったのがきっかけで、とにかく小さいものを作る事を子供の頃から好み、手のひらサイズにこだわって制作をしている。現在も、小さなサイズの木彫作品・根付彫刻を作る。
「永島信也」と「閑溟」の2つの銘で作品を制作する。「閑溟」では、工芸的な現代根付を主として制作し、「永島信也」では作家として、自分の表現の形を探していきたいと考えている。