紫苑 根付彫刻展「ひとつのかたち ひとつの想い」

2011.9.17(土)~25(日)
22日(木) 休廊
13:00~19:00/最終日~18:00




伊勢在住の作家、紫苑の根付彫刻展はGallery花影抄で2回目の開催となり ます。

家業である農業をしながら根付制作に励む紫苑の作品は、生活から感じたものがモチーフになることが多く、 そのモチーフに対する目線や感じ方は繊細であり、温かいものです。
伊勢は御伊勢参りで昔から人が多く集う場所であり、黄楊の産地でもあったことから黄楊の根付が土産物とし て親しまれていたそうです。伊勢根付と言われる所以です。

そんな黄楊を使って制作された紫苑の根付はじっくりと手に包みこんでみたくなる、小さいものですがしっか りとした存在がそこに感じられます。

今回の作品展では身近な動物や植物が中心となっている半面、内面に潜むものを形にした作品も並びます。そ れは、別のものになりたい願望だったり、自分の気持ちが落ちた時に感じたもの。それを他のものを介して表現しています。そこには、実 際に肌で感じて制作する動物や植物のモチーフのものとはまた違う、作家自身の想いが込められているのです。

一彫一彫丁寧に手を進めている様子が見えるような根付、作品展では16点並びます。
掌におさまる根付というその小さな作品は、作家の祈りが込められ小さく 息をしているようにも感じます。ぜひそんな根付に会いにご来廊ください。

■作家の言葉

紫苑です。早くも9月になってしまいました。昨年から花影抄の橋本さんに声を掛けて頂き、準備を進めていた作品展も、もう今月の17日から始まろうとしています。
準備期間がもう少しあれば、作品の点数も増やせたかも、とも思いもしましたが、今あるのが僕の精一杯の結果です。
相変わらず派手な作品が無い作品展ですが、観て下さる方が一人でも、「なんかいいね。」と思ってくれる作品があれば、僕は本望です。