永島信也彫刻展 境界を染める

4月22日(土)〜30日(日) ※24日(月)休廊
13:00〜19:00(最終日〜18:00)



京都造形芸術大学の彫刻科を卒業後、独学で根付彫刻について学び、
現代根付の世界で新しい境地を 進み続ける若手、永島信也の個展を
Gallery 花影抄で開催いたします。

永島は、子供の頃に遊び親しんだゲーム「ポケットモンスター」や
バスフィッシング(木彫りのハンド メイドルアー制作)などから、
小さなサイズ感の木彫や牙彫(鹿角彫刻)作品を手がけています。

デビュー当初から「美少女フィギュア」のような作風の根付彫刻を主に発表して、
新風を巻き起こしてきました。
近年は、木彫による美少女フィギュア作品を意欲的に発表して注目を集めています。

自身の制作意欲のサイズ感や彫刻技法による制約から、ジャンルの境界
(彫刻、フィギュア・模型・ 人形、工芸・クラフトなど)に属さず縛られず、
自由に行き来することで表現の可能性を探っている珍しい タイプの彫刻作家です。
根付彫刻というジャンルに軸足をおいてはいますが、元来、「根付」自体も、
工芸とも彫刻ともつかぬ独自の位置にあるジャンルと思われます。
永島が好んで使う二次元的イメージの 「美少女」という題材も、
日本の文化・サブカルチャーや現代美術・現代風俗の問題を内包したテーマであり ます。

今回の永島の個展のタイトルも「境界を染める」というもの、
積極的・意識的に多ジャンルの境界線上を飛び回り、
吸収して成長していきたいという作家の意思表示をそこに見て取れると思います。

今回の個展では、鹿角や木を素材にした根付彫刻15点あまりを展示します。

(Gellery花影抄・橋本達士)