永島信也 彫刻展 夢幻の娘たち

2019年6月15日[土]~23日[日 ※17日[月休廊

13:00~19:00、最終日は18時迄



この度Gallery花影抄では6月15日より永島信也の個展「夢幻の娘たち」を開催致します。

永島は2010年に京都造形芸術大学の彫刻コースを卒業後、独学で根付彫刻について学び、現代根付の世界で新しい境地を進み続けてきました。根付彫刻、フィギュア的造形、木彫刻、それらの間を行き来しつつ、彫刻の可能性を探り、現代の文化や風俗を作品に結実させているところが永島の持ち味であり、魅力となっています。

近年は、特に彫刻作品にも積極的に挑戦し、昨年の弊ギャラリーでの個展の主役は彫刻作品でしたが、この度の個展では、根付彫刻に集中した作品発表を予定しています。昨年の個展から、永島の作る根付彫刻のサイズ感覚に新しい変化が生まれてきています。根付としては若干大きめのサイズ、元来、海外の根付コレクターの好む大きなサイズ感のある根付にも近いサイズかと思われます。このサイズ感覚へのこだわりは、表情などを意図するままに表現したいという作家のこだわりから生まれています。現状の永島の感覚では、この顔のサイズがベストであり、そこから作品全体のボリュームにつながっています。是非、今回は女性像の表情に注目してほしいと思います。


作家のことば 永島信也

今回の個展のキーとなる作品がDMの作品でもある「天→海」です。ここでいう「天」はいわゆるなんでもありの世界で、「海」は深い海・原初の海を意味しています。

いわゆる原点回帰ではあるのですが、自分にとっての海とはかなり重要度の高いモチーフで、幼いころより魚が好きだったり深海への憧れが強かったりと、そういった意味でも海に還るという物語は創造行為を改めて考え直すための回帰となりました。

今まで自分はいろいろな内容の作品を作っていましたが、今後はある程度自分の中で重要度の高いものに絞っていこうと考えています。
余談ではありますが、「天→海」以降の作品は刻印されるサインも変えています。

そのような背景の込められた天と海の物語を、秋に開催予定の次回の個展も併せてご覧いただければと思います。