Orient 金井麻央 漆芸展
2019年11月23日[土]〜12月1日[日]※25日[月]休廊
13:00~19:00、最終日は 18:00 まで
この度Gallery花影抄では Orient 金井麻央 漆芸展 を開催いたします。
金井麻央は東京藝術大学にて漆芸を学び、2015年に大学院を修了後も着実な活動をしてきました。この度の個展では「オリエント」をテーマに、箱の作品を中心とした新作を発表いたします。
見どころとして、蒔絵の技法に真摯に取り組み、さらに彫刻の技術を織り交ぜた作品は金井の個性のひとつで、注目いただきたい点です。また、動物表現においては動物に畏敬の念を持ち続けている、金井ならではの魅力的な表情が見い出せます。
漆芸の作品には、時間の積み重ねが内在しています。少しずつ形となっていく過程を垣間見るにつれ、そこに作品に対する丁寧な姿勢、彼女の意志の強さを意識させられずにはいられません。作品の細部にそうした時間の堆積を想起していただくことで、また違う表情も見えてくるのではないでしょうか。
3年ぶりとなるこの度の個展。一見控え目でありながら存在感のある動物たちの佇まい、そして時の重なりを経た漆芸の表現を楽しんでいただけましたら幸いです。
作家のことば 金井麻央
この度の個展では、前回の個展のテーマである「光と文様」に加え、「オリエント」という言葉からイメージして制作しました。以前からの天平文様への憧れがきっかけとなり、イスラム美術、オリエントの世界へと関心が広がっていきました。
「オリエント」には、日が昇るところ、東方、などの意味がありますが、地域や時代によって意味やその範囲は変化します。今回主となる作品のいくつかは、古代エジプトをはじめとした古代オリエントへの憧れや、千夜一夜物語の挿絵のような、幻想的な物語性を表しました。様々な異国の香りを漆芸という形でご覧いただく方各々に感じて頂けたらと思います。
今回も動物と文様を組み合わせ、香水瓶をイメージした形の蓋物、彫刻、平面作品等、様々な形を発表いたします。