大きさ:6.2 × 3.0 × 2.8 cm
素材:鹿角 象嵌:九二五銀、黄銅
制作年:令和2(2020)年
備考:台座付き
作家による作品解説(万征)
金槌坊は、松井文庫が所蔵する江戸時代の妖怪絵巻『百鬼夜行絵巻』にある日本の妖怪。鳥のような顔の妖怪が、金槌を振り上げた姿で描かれているが、解説文が一切ないためどのような妖怪かは不明。国立歴史民俗博物館所蔵の『化物絵巻』や国際日本文化研究センター所蔵の『化物尽絵巻』にもまったく同様の姿に描かれた妖怪が見られる。こちらは大地打という名称で描かれている。解説文が一切存在しないのも同様である。多田克己は、用心深い様子を「石橋を叩いて渡る」や、頭の上がらない様子を「金槌の川流れ」ということから、臆病なほどに用心に用心を重ねる様子、常に頭が上がらず人の下積みになっている様子を擬人化したもの、もしくは臆病者に取り憑いた用心棒のような存在ではないかとの解釈を示している。荒俣宏の解説では、大蟻の名前で紹介しており、蟻たちは土で蟻塚を作るため、かつては古墳を作るひとびとの信仰対象となっていたが、古墳の風習の衰退につれ信仰を忘れられたことを怨んで化け物になり、人間を槌で無差別に叩き殺し、殺した人間を同様の大蟻の妖怪に生まれ変わらせる妖怪となったとしている。万征の妄想では、その地に何らかの問題が発生した時に現れる神様のような存在で、時には人々を守り、時には人々に鉄槌を下すとしている。かつて太平洋の南中央部に存在し世界に類を見ないほど栄華な文明を誇ったムー大陸を一夜にして水没させたと説明している。
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大きさ:4.9 × 2.7 × 2.6 cm
素材:セイウチ牙 象嵌:黒檀、黄銅
制作年:令和2(2020)年
作家による作品解説(万征)
各地域に様々な伝承が存在するが、最も特徴的な民間信仰として、座敷童子がいる家は栄え、座敷童子の去った家は衰退するということが挙げられる。こうした面から、座敷童子は福の神のようなもの、または家の盛衰を司る守護霊と見なされることもある。悪戯好きで、小さな足跡を灰やさらし粉の上に残し、夜中に糸車を回す音を立てるともいわれ、奥座敷で御神楽のような音を立てて遊ぶことがある。万征によると、子ぎつねと大の仲良しで、いつも一緒に現れては無邪気に遊んでいるという。このことから、何らかの信仰等と結びつけるのは容易であると解説している。
Wikipedia参照